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Fortuna差止命令を認めず:執行済みのCIPAA裁定に基づく清算申立てを建設業者は阻止できない

Binastra Ablebuild Sdn Bhd v Kumkang Kind (M) Sdn Bhd [2024] MLJU 3910

裁判所高等裁判所
年2024
依頼者の立場被告
Fortuna差止命令を認めず:執行済みのCIPAA裁定に基づく清算申立てを建設業者は阻止できない 1

結果

高等裁判所は建設業者のFortuna差止命令を認めず、その申立て(originating summons)をRM10,000の訴訟費用の負担とともに棄却しました。これにより、当事務所の依頼者は執行済みのCIPAA裁定債務に基づいて清算を申し立てることができるようになりました。

事件の背景と戦略

マレーシアでは、CIPAAに基づく裁定(adjudication decision)が判決として執行されている場合、債務者がその金額を自社の弁護士に預託して控訴したとしても、Fortuna差止命令によって債権者の清算申立てを止めることはできません。Binastra Ablebuild Sdn Bhd v Kumkang Kind (M) Sdn Bhd [2024] MLJU 3910 事件で、NZSKはアルミ型枠の供給業者 Kumkang Kind (M) Sdn Bhd を代理し、約RM139万の未払いの裁定債務に基づく清算申立てを阻止しようとした建設業者の申立てを退けました。

事件の概要

裁判所クアラルンプール高等裁判所
当事務所の依頼者アルミ型枠システムの供給業者で、CIPAA裁定の勝訴当事者である Kumkang Kind (M) Sdn Bhd
主な争点裁定額を自社の弁護士に預託して控訴した建設業者が、清算申立てを阻止できるか
結果Fortuna差止命令は認められず、申立ては棄却。依頼者にRM10,000の訴訟費用
業務分野建設法、CIPAA裁定および清算
事件Binastra Ablebuild Sdn Bhd v Kumkang Kind (M) Sdn Bhd [2024] MLJU 3910

問題:預託金、控訴、そして差止命令の申立て

依頼者の Kumkang Kind (M) Sdn Bhd は、クアラルンプールのスンガイ・ベシ(Sungai Besi)でのサービスアパートとホテルの建設プロジェクトのため、Binastra Ablebuild Sdn Bhd にアルミ型枠システムを供給しました。9件の請求書が支払われなかったため、依頼者は2012年建設業支払・裁定法(CIPAA)に基づき紛争を裁定に付し、RM1,240,283.07に加え、遅延利息RM45,023.97と費用RM23,591.99を認める裁定を得ました。2024年4月、高等裁判所は裁定を執行するという依頼者の申立てを認め、裁定の取消しを求める建設業者の申立てを棄却しました。建設業者は両方の決定に控訴しましたが、なお支払いませんでした。

そこで依頼者は、2016年会社法第466条(1)(a)に基づき、RM1,393,278.83の法定支払請求書を送付しました。建設業者は約RM139万を自社の弁護士の顧客口座に預託し、清算申立てを阻止するためにFortuna差止命令を申し立てました。建設業者は、預託金は支払能力を証明している、係属中の控訴により債務に争いがある、2019年の会議でなされたとされる口頭の約束により請求は消滅した、依頼者の韓国人株主のために控訴が成功した場合の回収が危うい、清算申立ては上場している親会社に損害を与える、と主張しました。

当事務所の戦略:執行済みの裁定を判決債務として扱う

当事務所は、建設業者はFortunaの基準のいずれの要件も満たせないと主張しました。清算申立てに勝ち目がないことを示せず、評判の毀損への懸念は法が認める回復不能な損害ではありません。裁定は、取り消されても執行停止されてもいない高等裁判所の命令によって執行されており、控訴それ自体には執行停止の効力はありません。控訴が失敗した場合に限り解放するという条件で債務者自身の弁護士に一方的に預託することは、支払いではありません。口頭の約束の主張はすでに裁定人と高等裁判所に退けられており、依頼者は株主の国籍にかかわらず、マレーシアで設立されマレーシア法に服する会社です。何よりも、このような事実関係で差止命令を認めれば、建設業界の資金の流れを保つというCIPAAの目的が損なわれます。

高等裁判所の判断

高等裁判所はすべての争点で依頼者の主張を認め、申立てをRM10,000の訴訟費用とともに棄却しました。裁判所は、預託金は支払能力を示すものの、有効な裁判所の命令に従わないという建設業者の姿勢をむしろ際立たせるものであり、控訴の後にのみ金銭を解放するという提案は、執行停止を申し立てることなく執行停止の効果を作り出そうとする試みであると判断しました。裁判所は控訴裁判所の判例に従い、係属中の控訴によって執行済みの裁定が争いのある債務に戻るわけではなく、支払能力のある会社が支払いを拒み続ける場合、債権者はなお清算を申し立てることができると判示しました。

依頼者の外国人株主についての懸念は推測にすぎず、親会社の株価へのリスクは事業を失うことへの懸念の類であって、債権者を制限する理由にはなりませんでした。口頭の約束の主張は裁定人と高等裁判所の前で十分に争われており、それを再び持ち出すことは、裁定と執行命令に対する許されない間接的な攻撃でした。

法律の要点:Fortuna差止命令が認められるのはどのような場合か?

Fortuna差止命令は、債権者が清算申立てをすることを禁じる命令です。裁判所は通常、債務が実質的な根拠に基づいて真に争われており、清算申立てが手続の濫用となる場合に限りこれを認め、申立人は清算申立てによって回復不能な損害を被ることも示さなければなりません。2016年会社法第466条(1)(a)により、法定の基準額を超える債務の支払いを請求され、所定の期間内に支払わなかった会社は、債務を弁済できないものと推定されます。

CIPAA裁定には暫定的な終局性があります。第13条により、裁定が取り消されるか、紛争が書面で和解されるか、紛争が仲裁または裁判所で最終的に判断されない限り、当事者を拘束します。控訴裁判所は、勝訴当事者は第28条に基づいて先に執行しなくても裁定に依拠して支払当事者の清算を申し立てることができ、裁定が執行され執行停止されていない場合、清算裁判所においてその債務はもはや争いの対象とならないと判示しています。

重要ポイント

  • 執行済みのCIPAA裁定は、法定支払請求書と清算申立ての根拠となり得ます。
  • 控訴は執行停止ではなく、執行停止命令がなければ裁定額は支払わなければなりません。
  • 自社の弁護士に金銭を預託することは支払いではなく、清算を止めることはできません。
  • 会社が明白な債務の支払いを拒んでいるだけであれば、支払能力は清算申立てに対する抗弁になりません。
  • 上場グループであっても、評判の毀損への懸念だけではFortuna差止命令は正当化されません。
  • 正しい対応は、今支払い、控訴・訴訟・仲裁はその後に進めることです。

よくある質問

マレーシアのFortuna差止命令とは何ですか?

債権者が会社に対して清算申立てをすることを禁じる差止命令で、通常は、債務が実質的な根拠に基づいて真に争われている場合や、清算申立てが手続の濫用となる場合に認められます。

CIPAA裁定に基づいて会社の清算を申し立てることはできますか?

できます。控訴裁判所は裁定が清算申立ての根拠となり得ると判示しており、高等裁判所が裁定を判決として執行していれば、債権者の立場はさらに強くなります。

執行命令に対する控訴で清算申立てを止めることはできますか?

できません。控訴には執行停止の効力がなく、裁定債務を争いのある債務にするものでもありません。支払当事者が執行を止めたいのであれば、執行停止命令を得る必要があります。

弁護士に金銭を預託することは支払いと同じですか?

同じではありません。本件で高等裁判所は、控訴が失敗した場合に限り解放するという条件で債務者自身の弁護士に預託したことを、支払いの拒否であり、申立てをせずに執行停止の効果を作り出そうとする試みであると判断しました。

債権者に外国人株主がいることは影響しますか?

影響しません。マレーシアで設立された会社はマレーシアの法人であり、裁判所は外資系の供給業者からの回収が難しいという懸念は推測にすぎないと判断しました。

裁定に同意できない建設業者はどうすべきですか?

適切な手続で裁定の取消しや執行停止を申し立て、裁判所や仲裁で最終的な判断を求める間も、裁定額は支払うべきです。

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裁定に基づく支払いを受けられずにいる方、または清算の通知を受けた方は、NZSKにご相談のご予約をください。書類を確認し、執行や適切な対応について助言いたします。当事務所の建設法・CIPAA業務もご覧ください。

Messrs Ng, Zainurul, Seke & Khoo(NZSK)は、クアラルンプールのモントキアラ(Mont Kiara)とスランゴール州プチョン(Puchong)に事務所を構えるマレーシアの法律事務所です。パートナーの Khoo Ai Theng 弁護士は、2014年からマラヤ高等裁判所の法廷弁護士兼事務弁護士(Advocate & Solicitor)として、建設代金紛争、CIPAAに基づく裁定とその執行、関連する清算手続を担当しています。

KAT
本件の担当弁護士

Khoo Ai Theng

NZSK Legal — Messrs. Ng, Zainurul, Seke & Khoo

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🕐 月曜日~金曜日 午前9時~午後6時

免責事項: 本事例の要約は情報提供のみを目的としたものであり、法的助言ではありません。各事件の結論はそれぞれの事実関係によって異なり、過去の結果は将来の事件で同様の結果を保証するものではありません。
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